検見川聖書バプテスト教会
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  神は計画もなしに  

2008年1月13日(日) 礼拝説教要旨
説教者:高田 厚 師

聖書箇所:エレミヤ書29章1〜14節

[1]預言者エレミヤは、ネブカデネザルがエルサレムからバビロンへ引いて行った捕囚の民、長老たちで生き残っている者たち、祭司たち、預言者たち、およびすべての民に、エルサレムから手紙を送ったが、そのことばは次のとおりである。 [2]これはエコヌヤ王と王母と宦官たち、ユダとエルサレムの貴族たち、職人と鍛冶屋たちが、エルサレムを出て後、 [3]ユダの王ゼデキヤがバビロンの王ネブカデネザルのもとに、バビロンへ遣わした、シャファンの子エルアサとヒルキヤの子ゲマルヤの手に託したもので、次のように言っている。 [4]イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。「エルサレムからバビロンへわたしが引いて行かせたすべての捕囚の民に。 [5]家を建てて住みつき、畑を作って、その実を食べよ。 [6]妻をめとって、息子、娘を生み、あなたがたの息子には妻をめとり、娘には夫を与えて、息子、娘を産ませ、そこでふえよ。減ってはならない。 [7]わたしがあなたがたを引いて行ったその町の繁栄を求め、そのために主に祈れ。そこの繁栄は、あなたがたの繁栄になるのだから。」 [8]まことに、イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。「あなたがたのうちにいる預言者たちや、占い師たちにごまかされるな。あなたがたが夢を見させている、あなたがたの夢見る者の言うことを聞くな。 [9]なぜなら、彼らはわたしの名を使って偽りをあなたがたに預言しているのであって、わたしが彼らを遣わしたのではないからだ。主の御告げ。」 [10]まことに、主はこう仰せられる。「バビロンに七十年の満ちるころ、わたしはあなたがたを顧み、あなたがたにわたしの幸いな約束を果たして、あなたがたをこの所に帰らせる。 [11]わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。主の御告げ。それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。 [12]あなたがたがわたしを呼び求めて歩き、わたしに祈るなら、わたしはあなたがたに聞こう。 [13]もし、あなたがたが心を尽くしてわたしを捜し求めるなら、わたしを見つけるだろう。 [14]わたしはあなたがたに見つけられる。主の御告げ。わたしは、あなたがたの捕われ人を帰らせ、わたしがあなたがたを追い散らした先のすべての国々と、すべての場所から、あなたがたを集める。主の御告げ。わたしはあなたがたを引いて行った先から、あなたがたをもとの所へ帰らせる。

説教要旨

この章における中心聖句は11節です。「わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。・・・」説教などで度々引用される御言葉です。ここでは、神が計画をもってご自身の民に関わられることが教えられています。

<語られた人々−捕囚の民>
このことばが語られたのは、「ネブカデネザルがエルサレムからバビロンへ引いて行った捕囚の民」(1節)とあるように、祖国から異国の地に強制的に連行された人たちでした(II列王記24章10〜16節参照)。このような状況での生活は、不安と恐れが伴います。しかも、彼らの祖国はネブカデネザルに攻められて滅亡の危機に瀕していたのです。この状況にいた人々の心には、「どうなってしまうのだろう」という思いがあったはずです。おそらくは、神の存在を否定しないまでも、神がどこか遠い存在になっていたことでしょう。

<この人々に提示された神の視点>
5節から9節では、神の視点は人と異なる、ということが三つの勧めを通して明らかにされています。

◆ 勧め(1)
落ち着いた生活をするように。「家を建てて住みつき、畑を作って、その実を食べよ。妻をめとって、息子、娘を生み・・・そこでふえよ。」(5〜6節)神は、異国での生活を余儀なくされている人々に対して、そこがあたかも祝福された約束の地であるかのように、生活の基盤を固めて、そこで栄えるようにと勧められたのです。

◆ 勧め(2)
その町の繁栄を祈れ。「わたしがあなたがたを引いて行ったその町の繁栄を求め、そのために祈れ。」(7節)。神は捕囚民に対して、祝福を願う対象になり得ない人々(憎しみの対象)のために、大胆にも祈れと勧めたのです。しかもそのことで栄えるのはあなたがた自身なのだ、と驚くべきことを言われたのです。

◆ 勧め(3)
偽預言者たちに惑わされるな。「あなたがたのうちにいる預言者たちや、占い師たちにごまかされるな。」(8〜9節)捕囚の民の中にいた「預言者たち」は、「祖国への復帰は近い」(28章14節)と安易な約束をしているが、彼らは私によって遣わされた預言者ではないのだ、と指摘したのです。これらの勧めを通して、聞いた人々は、自分たちの置かれている状況に関心を払っていてくださる神の存在を覚え、自分たちとは異なる神の御心を認識し始めたことでしょう。

<神は計画もなしに>
10節からでは、神の計画に基づく民の解放の約束が記されています。「バビロンに七十年の満ちるころ、わたしはあなたがたを顧み、あなたがたにわたしの幸いな約束を果たして、あなたがたをこの所に帰らせる。」(10節)。実際にこの約束は成就しました。エズラ記には、神の計画通りに事が進み、捕囚の民が祖国に無事帰還した様子が記されています(エズラ記1〜2章)。

以上のことから、私たちが覚えるべきことは何でしょうか。それは、神は私たち一人一人の人生に素晴らしい計画をお持ちのお方であると言うことです。「それは、わざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。」(11節)と神がはっきりと断言されているとおりです。

 
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